タイの漁場  タイという名の魚たち 










 横綱朝青龍が優勝するたびに、左手に優勝杯、右手に目の下三尺といわれる大鯛を、誇らしげに持った写真が新聞の一面を飾ってきました。春場所はすべての優勝と三賞をモンゴル勢が独占したので、その数だけ各部屋で大鯛が消費されたことでしょう。異国の力士たちのタイに対する評価を聞いてみたいものです。
 日本では祝い事があると必ず、尾頭付きのマダイが登場しますが、他国では下魚扱いといわれます。草原で育った朝青龍も白鵬も日本に来なければ一生この魚の王・真鯛に触れることすらなかったでしょう。

 タイの語源は平たい魚によるとされ、古くから好まれた証拠に各地の貝塚から骨の破片が掘り出されます。ただ食べられていただけでなく、硬い骨は釣り針や銛の先としても利用されていました。

 

 マダイはまた日本人の大好きな桜の開花期に浅場に乗っ込んで産卵します。この時期はとくに味がよいとされ「桜鯛」と賞されますが、産卵後は味が落ちます。
 しかし、ひと回り小型で味も姿形もそっくりなチダイの旬が、一カ月ほど遅れてやってくるので魚屋さんは困りません。マダイ、チダイ、キダイを兄弟とすればクロダイは従兄。イシダイやキンメダイなどはよく似た他人といってもいいでしょう。
タイの人気にあやかって何々ダイと称する魚の数は150種以上あるといわれています。冷凍のオキアミで釣るのが普通ですが活きエビにこだわる人もいます。葉山沖はちょっと知られたタイの漁場なのです。
[くれ竹通信 Vol.31 2006年5月 から]

 
     

 

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