キスは「投げ釣りの女王」と呼ばれる人気魚です 











 今、葉山の海岸から沖に向かって仕掛けを投げて、数はともかく、ほぼ一年中確実に獲物を期待できるのは、キスしかないでしょう。
 砂浜からの投げ釣り、手こぎのボート、小型エンジンの仕立て舟、高速の大型乗合船と、小さな獲物に近づく方法もさまざまですが、小学生が自分のお小遣いで初めて買った釣り竿セットで、最新の道具で武装した名人に勝てるかもしれない。そんな夢を見せつづけてくれるのでキスの人気は高いのでしょう。

 夏の間は岸のすぐ近くまで寄ってきて、群れで餌を追ったり、産卵したりします。凹凸のある海底を好み、底から15センチ程のところで活動しています。
 水音や衝撃音にはたいへん敏感で錘が水に入ると水音に驚いていっせいに逃げてしまったり、砂にもぐってしまいます。気に入った餌場にはすぐに群れが帰ってきますので、驚かさないようにゆっくり餌を動かしてやり、最初の当りはそのまま無視して二発、三発めで小さく合わせ静かに手元に引き寄せます。 

 


 前の年に生まれた若魚は12〜3センチに育って産卵に参加しますが、時には30センチを越す大物もいます。こうなれば立派な刺身種ですが、一般には塩焼き、フライ、てんぷらにして喜ばれます。
 キスを狙うと、必ず「メゴチ」とよばれるヌルヌルの平たい魚が釣れます。本当の名前は「ネズミゴチ(ネズッポ)」というのですが、だれも本名で呼びません。やっかいなことに「メゴチ」と言う名の魚はほかにもいるので、面倒です。

 この魚、天ぷらにすると美味いということは、古くから知られていましたが、あまりにヌルがひどいので敬遠され、釣り場に捨ててくる人が大半でした。古新聞をもんでふき取ってしまえば、簡単に始末できます。えら蓋に鋭いとげがあるので注意しましょう。
[くれ竹通信 Vol.32 2006年7月 から]

 
     

 

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