町指定
彫刻
14 上山口西光寺 阿弥陀三尊立像
かみやまぐちさいこうじ あみださんぞんりゅうぞう
通常の来迎相[らいごうそう]の立像阿弥陀三尊で、三尊とも蓮華座の上に立ち、中尊は舟形透彫光背を負い、脇侍は輪光背で、観音像の持物蓮華は失われている。
中尊光背の化仏は阿弥陀如来の座像で、他の四像は天人四躯と迦陵頻伽[かりょうびんか]四躯である。
- 寄木造り漆箔玉眼入り
- 中尊像高 82.0cm 台座高 53.0cm
- 観音像高 85.0cm 台座高 25.0cm
- 勢至像高 83.0cm 台座高 26.0cm
- 胎内紙片墨書
- 明治十二卯第七月卅日本尊再興
相州三浦郡上山口村西光寺住得誉豊龍
仏師 鎌倉郡大町 春五良
- 胎内木札(墨書)銘 (A札) 表に、
真誉妙壽
栄誉清春 松誉秀栄 新蔵院
清月信女 逆修為父母也
栄心信女 施主太兵衛
栄壽信女 浄相 梅山願主 相州三浦郡上山口郷北圓山西光寺第五世信蓮社楽誉源道和尚
再興之作者 鎌倉扇ヶ谷大仏師 三橋宗三
先年之再興者 永禄六年拾月
まかない い上五人
寛文五乙巳年極月 日
筆者 願蓮社重誉林達上人同札裏に、
石川名主 計27名連名
建立施主 年寄 - 胎内木札(墨書)銘 (B札)
永禄六年より享和三亥年□暦類二百六拾二年ナリ
東武大仏師 治助
当所大工 理八
木札に永禄6年より262年(計算では240年)とあるところから、永禄6年を造像と考えてみれば、像の様式はそのころと推定される。寺伝によれば慶長5年(1600年)は光善社善誉上人を開山するという。像の伝承については知られていないが、寺の建立よりやや古いころに作られたものと想像する。室町時代末期の像とみて差し支えない。右に体をやや傾けている。
注・以上の記事は指定当時の状況であるが、その後修復彩色された。
分類/区分 | 町指定文化財第13号 有形文化財 彫刻 寄木造り |
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所在地 | 上山口93 |
所有者等 | 西光寺 |
指定年月日 | 昭和 43年 8月 21日 |
員数 | 3躯 |
年代 | 室町時代末期 |