町指定

天然記念物

59 葉山芝崎海岸及び周辺水域

はやましばさきかいがんおよびしゅうへんすいいき

葉山芝崎海岸及び周辺水域
現況
相模湾に面したここ芝崎海岸は、葉山層群の森戸泥岩層及び森戸凝灰岩層からなる岩礁を中心とした磯で、転石地帯、砂礫地、砂地等、潮間帯付近ばかりでなく潮下帯の地形も大変変化に富んでいます。
海洋環境については、黒潮の流れによる外洋水の影響を受けるため、潮通しよく、年間を通して透明度がよいといえます。また、黒潮暖流の影響で、真冬でも水温10度以上を保っているため、暖流系生物にとって冬は棲息しやすいところです。
向芝原(岸側中央部にある植物の茂った小高い場所)、その先に広がる岩礁を中心とした周辺水城の自然は残され、ここで観察される海洋生物は貝類、魚類、海藻類その他多種多様です。
かつて、昭和天皇が幾度か当地へご研究に訪れ、ウミウシ類、ホヤ類、ヒドロ虫類の新種を多数発見された地でもあります。芝崎の岩礁の1つである鮫島にちなんで「サメジマオトメウミウシ」と命名されたウミウシ類の新種もあります。
このように、芝崎海岸は調和した生物層を示し、海洋生物の宝庫となっています。したがって、芝崎海岸のすべての生物を保護することにより、調和が保たれ、生態系が守られます。そして、保護することによって繁殖したものは周辺海域へ拡散し、葉山海岸全域の海洋生物が豊富になるという広い意味をもちます。
葉山芝崎海岸及び周辺水域
分類/区分 町指定文化財第44号 記念物 天然記念物
所在地 一色2503周辺
所有者等 葉山町・国土交通省・農林水産省
指定年月日 平成 7年 4月 1日